「体重方程式」は、カロリー制限で減らすべきカロリーと、それによって体重がどう減るかを示すので、ダイエットを容易にする

テレビ東京系列の「主治医が見つかる診療所」という番組で、
このブログ・サイトの「体重方程式」が紹介されます。

(東京・大阪では、2014年1月6日(月)19:54 ~ 21:54に放送されますが、
地方によっては、何週間か遅れて放送されるかもしれません)

当日のテーマは「糖質制限・カロリー制限 徹底比較SP」で、そのうちの

  カロリー制限は、このサイトの「今の食事から減らすカロリー」を使うと実行が容易

という内容が放送されます。

このサイトの方法だと、カロリー制限が糖質制限よりも容易に実行できることが
番組中で明らかになるとよいのですが、放送される前の今の時点ではわかりません。

今の食事から減らすカロリー

番組の中では、今1日に摂っている食事から「減らすカロリー」を計算する式として、

  女性が減らすカロリー(kcal) = (体脂肪率(%) -20) ÷60 ×30 ×体重(kg)
  男性が減らすカロリー(kcal) = (体脂肪率(%) -10) ÷70 ×30 ×体重(kg)

が紹介されます。

(私が監修した本「糖尿病を治す3つの法則」のp.133~に出ているのと同じ式です。

 電卓で計算するときは、たとえば体脂肪率32%、体重65kgの女性なら、
 式の初めから、

  32 [-]20 [÷]60 [×]30 [×]65 [=]

 と押して出た答え、390kcalが「減らすカロリー」になります)

もともとは、病気を治すためのカロリー

この式で出てくる「減らすカロリー」の意味は、

  高血圧脂質異常症糖尿病などの生活習慣病を
  体重を減らすことで治そうとするときに、
  これ以上は減らす必要のないカロリー

ということです。

(番組では病気が治る云々は出ないかもしれませんが、
 私(医師)がダイエット法を考案するのは、それが目的です。
 ただ、病気ではない人も、このカロリーだけ減らせば、美しい体型が得られます。
 それは、食料が十分でない時代には、栄養不足でない太目の体型が美しく、
 生活習慣病が問題の時代には、それと無縁の細目の体型が美しい、
 というように、どの時代にも病気になりにくい体型が人々の目に美しく映るからです)

糖尿病だけでなく、高血圧や脂質異常症(コレステロールが高い)でも、
体重を減らすと改善し、それまで飲んでいた薬もやめられることがあります。

薬を飲まなくても血圧やコレステロールが正常になれば、それを飲む必要はなくなります。
このことをわざわざ言うのは、

  薬を飲み続けないと動脈硬化が進み、脳卒中や心筋梗塞が起こりやすくなる

と説明されている患者さんが多いからです。しかし、それは、

  薬を勝手にやめて血圧などが高いまま放っておくとその危険が増える

という意味です。

体重が減って、血圧などが正常になれば、脳卒中や心筋梗塞の危険は、もともと正常の人と同じくらいに減るので、薬をやめてもかまいません。

減らし過ぎの弊害を防ぐカロリー

一方、これらの生活習慣病は、
塩分やストレスなど、体重が重いこと以外の原因で起こることもあるので、
どこまでも体重を減らしていくと、栄養不足による弊害が出てきます。
そこで、

  これ以下に体重を減らしても病気が治るチャンスが増えない

という限度(下限)の体重、すなわち、目標体重が必要になります。

その際問題になるのは、

  BMI法による標準体重だが、体脂肪が多い「隠れ肥満」の人が、
  体脂肪を減らすと、生活習慣病が改善する~治ることがあること

です。これは、

  BMI法による標準体重を目標体重にすると、
  日本人に多い隠れ肥満の人の生活習慣病が治らない

ことを意味します。
こうならないよう、まず統計的に、

  これ以下に減らしても病気が治るチャンスが増えない体脂肪率
  (すなわち、この値に減るまでは病気が治るチャンスがある体脂肪率)

を求めると、女性は20%、男性は10% になりました。

これが、上に書いた「女性・男性が減らすカロリー」の式にある

  20・10

という数字の意味です。
この体脂肪率になった時の体重を計算すれば、
それが初めに求めようとしていた目標体重になります。

あとは、
その体重での消費カロリー(体重1kg当たり30kcal:これが式の中の「30」の意味)
と現在の消費カロリーとの差を求めると、それが上の式の

  「女性・男性が減らすカロリー」

になるというわけです。

このように、「減らすカロリー」は、

  病気を治そうとするならこのカロリーまでは減らしてみるべきカロリー

であると同時に、

  減らし過ぎの害を防ぐカロリー

でもあります。
ですから、ふだんの食事で実行しても苦痛がなく、ずっと続けることができます。

摂るべきカロリー でなく 「減らすカロリー」 である理由

この式が、従来のカロリー制限で使う

  1日に摂るべきカロリー

を計算するのではなく、

  今摂っている1日の食事から「減らすカロリー」

を求めているのは、
従来のカロリー制限法の難点、

 実行が面倒:
  食べるものすべてについて食品の重量を計ってカロリーを計算し、
  それが無理な外食などでは、カロリーを推定して、
  暴飲暴食の機会があっても、1日の制限カロリーに抑える、という苦労をしても、

 効果が不確実:
  推定消費カロリーの誤差のため、
  体重が減る、病気が治るという目的がしばしば達成できない

を克服するためです。

1日の食事から減らすカロリーだと、

 実行が容易:
  食事のカロリーを一から積み上げて計算するより、手間が少なく挫折しにくい
  その人の生活リズムで減らしやすい食事に注目して減らすとストレスが少ない
  ふだんの食事からカロリーを減らしておけば、たまに暴飲暴食しても大丈夫

 効果が確実:
  生まれつき消費エネルギーが少ない(倹約遺伝子を持つ)人でも確実に体重が減る

ことで、多くの人の生活習慣病が治り、ダイエットが成功するようになります。

もう一つ、カロリー制限でダイエットに成功するためには、

  簡便に食事のカロリーを推定する方法

が欠かせません。これは、このサイトのページ、

  「体重方程式・面倒なカロリー計算をしない
  「面倒なカロリー計算をせずに体重を減らせる方法…

に示したように、自分の食事のカロリーを大まかに知ることで達成できます。

また、カロリー制限だと「体重方程式」を使って、

  体重が時間とともにどう減っていくかが予測できる

ことによって、

  見通しが利き安心できる
  カロリーが増えると体重予測から外れてくるので、早めに食事の修正ができる

ところが、体重がどう減るかわからない糖質制限よりも優れています。

蛋白質の減らし過ぎと、糖尿病の治療に注意

今の食事から「減らすカロリー」は、カロリーの減らし過ぎによる害を防ぎます。
ただ、ダイエットを行うときにしてはいけないことは、あと2つあり、
これは、限られた番組時間の中では紹介されないかもしれないので、
補足しておきます。

1つめは、蛋白質の減らし過ぎです。

とはいうものの、必要な蛋白質の量は、ほとんどの人が思っているよりかなり少なく、
ご飯と肉や魚のおかずが揃った定食型の食事が、1日に1食あれば足りることが多いです。

よほど偏った食事をしている人でなければ、蛋白質が不足することはなく、
むしろ、蛋白質の摂り過ぎによるカロリーオーバーで体重が増え、
それが病気の原因になっている人もいます。

もう1つの注意は、糖尿病の薬やインスリンを使っている人が、
食事のカロリーを減らすと低血糖を起こす危険があることです。

糖尿病薬には、低血糖を起こしやすいものとそうでないものがありますが、
自分勝手に判断せず、今の食事からカロリーを減らそうというときには、
必ず主治医に相談してから行ってください。

カロリーと蛋白質の減らし過ぎ以外に注意することは、ない

これ以外に、ダイエットで避けなければならないことはありません。

よく言われている、

  食事を抜くと、低血糖が起こって脳の働きが悪くなる
  寝る直前に食事をすると、カロリーの吸収率が高まって痩せない
  ダイエットと同時に無酸素運動を始めないと、筋肉が減る

という制限は、いずれも誤りで、(根拠はリンク先を見てください)
不必要なことをさせることで、ダイエット・食事療法の成功を妨げています。

これ以外にも、不要な制限や無効なダイエットは、現れては消えていきましたが、
体重・体脂肪を確実にコントロールできるのは、食事のカロリーを減らす方法だけです。

そして、生活環境に合わせて、適切な量のカロリーを減らすことと、
それが体に悪くないと分かっていることで、実行は容易になります。

コメント / トラックバック6件

  1. さく より:

    なるほど。蛋白質必要摂取量がきちんと消費カロリー以下になっていれば多くなることは問題ないということですね。ありがとうございます。

  2. taijuuh より:

    さくさん

    蛋白質を必要量以下しか摂らないと筋肉が減るので、必ず必要量以上(多めに)摂ってください。(ホネホネさんと同意見です)

    しかし、蛋白質を摂りすぎると、例えば、蛋白質の必要量が50gの人が150g摂ると、肉や卵など標準的な食品ではカロリーが1300kcalくらいになります。さらに糖質や油のカロリーも加えるとダイエットどころではなくなります。ですから、このブログでは

    蛋白質を摂りすぎて(カロリーオーバーになりそれが原因で)太っている人が多い

    という内容の文章が多いはずです。

    1日の総摂取カロリーが減って、消費カロリーより摂取カロリーが少なくなりさえすれば、そのカロリーが糖質であろうと、蛋白質であろうと、プロテインであろうと、どの時間帯に食べようと、体重は減ります。(ホネホネさんと同意見です)

  3. さく より:

    以前にも質問させていただきましたが、新たに質問させていただきたいと思っております。

    ホネホネさんのところで必要以上にたんぱく質をとったほうがよいとかいてあったような気がしますが、ここのブログでは必要以上に取るとかえって太るようなことが書かれていました。
    どちらが正しいのでしょうか??考え方によっては多めにとった方がよいのでしょうか?
    教えてください。よろしくお願いします。

  4. 有田 より:

    お返事ありがとうございます。機能性低血糖について、私の不勉強でした。すみません。糖質制限の考えをされている方々の本でよく見る話ですよね。

    このブログの記事もほぼ全部読ませていただきました。ブログにここまですごい内容を掲載される点に感銘を受けます。健康法の真理の本を無料で立ち読みさせていただいているわけです。ぜひ、若い女性にたくさん読んでほしいです。間違ったダイエットなんて心の元気を奪いますから。体重方程式はメンタル面での効果も大きいです。

    ちなみに自分は30歳、男です。月二回の暴飲暴食で済めば良いのですが、これまではほぼ毎日暴飲暴食でした。大の甘党です。とりあえずは、ほどほどの食事量の実践を努力中です。タンパク質の必要量の知識は貴重です。これを知ることによって無駄なカロリーを減らせます。この情報も金の知識です。

  5. taijuuh より:

    有田さん

    好意的な評価をありがとうございます。

    「機能性低血糖」については、疾患単位としてまだ十分には認知されていないと思うので、
    コメントは控えさせてください。
    ごめんなさい。

    YouTube に上がっていたんですね。著作権は大丈夫なのでしょうか?)

  6. 有田 より:

    はじめまして。YouTubeで乾先生の解説部分拝見させていただきました。どんな方だろう?と思っていましたが引き締まったスタイルのかっこいい、しぶい先生でした。
    私も、先生のような外見になりたいです。体重方程式のメソッドはダイエット方法として、私も様々勉強してきたなかでダントツ一番、真理であり、楽チンなものだと思います。国民栄誉賞ものです。病気を治せる、しかも飲酒もたまのガッツリ食いも間食もOK、ですから。この方法はストレスも激減させますね。

    機能性低血糖という話がありますよね。これも、カロリー過多、糖質のあまりに過剰な摂取から引き起こされるケースが大部分だと思いますが、カロリー制限を正しい方法で行い、体脂肪が減っていく中で改善、治癒されていくと思うのですが先生もそう思われるでしょうか?


コメントは承認制ですが、できるだけ返信するようにしています。
高血圧・脂質異常症・糖尿病など生活習慣病についての質問も
受け付けています