面倒なカロリー計算をせずに体重を減らせる方法は、「いろいろやっても体重が減らなくて残念!」だけであきらめなかったから見つかった

 カロリーは、1人1人の生活環境や食品の好みに合わせて減らさなければならない の回で、法則を2つ

  1. 体重が減ると消費カロリーが減る
  2. 消費カロリー - 摂取カロリー = 体重変化

出しました。

これを使うと、

  • 体重が変わっていないならば、摂取カロリーも同じ(減っていなかった)

ということが導かれます(注:その理由)

つまり、いろいろ気を付けても、健診で測った体重が変わっていなければ、今の摂取カロリーは1年前と摂取カロリーと同じだった、ということになります。

ここで、残念! というだけではつまらない。これを使って、カロリー計算をしなくても、確実にカロリーを減らす方法を考えます。

まず、気付いて欲しいのは、

(面倒な)カロリー計算はしていなかったにもかかわらず
体重が同じ、つまり摂取カロリーが同じだったということです。
つまり、一定の(少ない)カロリーが摂れ(て体重が減らせ)可能性があるのです。

では、なぜ同じになっているのか? 分析が必要です。
まず、

  1.どんな物事でもある程度の回数を集めると平均されて
     だいたい同じになる

ということがあります。
また、暴飲暴食で摂るカロリーは一定期間では少ない(大部分はふだんの食事で摂っている)ので、平均を押し上げることはありません。

   2.ふだん食べる大部分の食品のカロリーはあまり違わない

え、食品ごとにカロリーはいろいろ違うのでは? だからカロリー計算をするんでしょう、 という疑問があると思います。


しかし、上の図をクリックしてもらうと分かりますが、
炭水化物(糖質を多く含む食品)も、蛋白質(を多く含む食品)も
卵1個50g=50ml=80kcalくらいを平均にして、
脂肪が多ければ(脂っこいときは)高め、
水分が多ければ(水っぽいときは)低め
で、カロリーの高さ(100g当たりのカロリー)に大きな違いはありません。

   3.人間はふだんの食事でだいたい同じくらいの量を食べている

朝食と昼食では量が違うけれど、
朝食なら朝食、昼食なら昼食で、毎日食べている量はだいたい同じ、という人は多いはずです。
その場合、1日に食べる量は同じになり、
同じ量だから (2.から、カロリーの高さはあまり変わらないので)、
だいたい同じカロリーになる、ということになります。

以上の分析から、
厳密にカロリー計算をしなくても、

  • 今までの一定の食事の量から、減らさなければならないカロリーを引いた、食事の量を食べていく

ことで、確実にカロリーを減らせることが分かります。

例えば、ある食事から、160kcal減らすときは、卵2個くらいの量のご飯またはおかずを減らせばよい(自分が好きでないほうの食品を。ただし、おかず:蛋白質を減らすときは、1日の必要量未満にならないように:5月2日の回)、
そして、その量を覚えて食べればよい、ということになります。

ここで、
減らすカロリーをできるだけ1食に集めて、はっきりと差が分かるようしたほうが、
確実に(誤差を少なくして)カロリーを減らし続けることができる
(そして、つらくありません:5月4日の回)ということを確認しておきましょう。
そうすれば、知らぬ間に元に戻ってしまった、ということがありません。

———————————–
注:「体重が同じなら摂取カロリーも同じ」理由

 体重が同じときは、

  まず、2.の体重変化が0だから、(消費カロリー-摂取カロリー=0)
  1年前の摂取カロリー = 1年前の消費カロリー

  次に、1.から(体重は減っていないから)、
  1年前の消費カロリー = 今の消費カロリー

  もう1度、2.の体重変化が0だから、(消費カロリー-摂取カロリー=0)
  今の摂取カロリー = 今の消費カロリー

 結局、(最後から逆にたどっていくと)
  1年前と体重が変わっていなければ、
  今の摂取カロリー=今の消費カロリー=1年前の消費カロリー=1年前の摂取カロリー
  つまり、今の摂取カロリー=1年前の摂取カロリー

コメント / トラックバック21件

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