ダイエット中でも、急に体重が減ったときは、蛋白質不足、糖尿病、バセドウ病などに注意 (体重減少量の予測値が分かっていると、思わぬ病気があっても早めに見つけることができる)

ダイエット中でも、急に体重が減るときは、

  1. 蛋白質の減らし過ぎ
  2. 糖尿病の発病または悪化
  3. バセドウ病
  4. その他

が原因の場合があります。
病気が疑われるときには、病院(内科)を受診してください。

「急」な体重減少とは、

減らしたカロリーから予想される体重減少量より
体重が大幅に速く減ることだとします。
(「大幅に」があいまいなので残念ですが、
予想の何倍以上などと言えないので、この記事全体を読んで判断してください)

まず、食事のカロリーでは、1日当たり240kcal減らすと、
1カ月で1kg減るというのが、理論的な予想値です。
(480kcal減らすと1カ月で480÷240=2kg減ります)

運動では、ふだんあまり運動していなかった人が、
それまでより毎日30分または3000歩余分に歩くようにして、
1カ月で体重の0.6%減るのが予想値です。
(体重が80kgの人なら80×0.006≒0.5kg。
それにしても、運動では体重が減りませんね)

食事と運動をどちらも行ったときには、2つの予想値を足したものになります。

では、原因ごとに、その状況を見ていきます。

1.蛋白質の減らし過ぎのばあい

蛋白質を減らし過ぎると、
(脳に必要なブドウ糖を作るために)分解された体の蛋白質が補充されないので、
筋肉などが減っていきます。理論的には、筋肉だけが減ったときには、
予想値の4倍の速さで体重が減っていきます。
(実際には、体脂肪も少しは減るのでそこまでは減りませんが、
筋肉ばかりが減って、体脂肪は一向減らない、ということになります)

このようなことがないように、ダイエットをするときも、
蛋白質は必ず必要量以上摂らなければなりません
(ただし、実際にはむしろ蛋白質を摂り過ぎていて、減らしてもよい人が多いです

2.糖尿病の発病または悪化のばあい

糖尿病が発病または悪化したときの症状として、
のどが渇いて、尿が頻繁にしかも多量に出て、体重が急に減る
というのは有名です。
これが、運動を始めたのがきっかけで起こることがあります。
(「えっ」ですか? 種明かしは簡単です)

それは、運動の効果を過信して、消費したカロリー以上の食べ物や飲み物を摂って糖尿病が出てくる場合です。運動で消費するカロリーは多くありませんし、その最中やあとで砂糖入りの飲料や牛乳(ビールよりカロリーが高い)をたくさん飲むと、運動しないときよりカロリーを差し引き多く摂ることになるからです。

運動しなくても体重は減(って糖尿病は治)りますから、
(運動しても期待しているほど体重は減りませんから)
食事のカロリーをしっかり減らすことをお勧めします。

3.バセドウ病のばあい

バセドウ病というのは、首にある甲状腺という臓器から出る
甲状腺ホルモンが多量に出て、
汗をかきやすくなる、動悸がする、体重が急に減る
という症状が出る病気です。

たまたま、食事の注意や軽い運動を始めた時期に体重がどんどん減って、
本人は、うまくいっている、と思っていたのですが、

食事や運動から予想される値より体重減少量が多過ぎたので、
調べてみるとこの病気だったということが、
今まで何例かありました。

このような症状に思い当たることがあれば、病院(内科)を受診してください。

4.その他のばあい

体重がかなり重い人がカロリーを減らし始めたときには、
体脂肪が減るだけでなく、体に貯まった水分も抜けていくので、
予測より多く体重が減って得をした気分になることがあります。
(体脂肪が増えると体に水分が貯まりやすくなっているからです。
しかし、水分を制限しても体脂肪は減りませんので、行わないでください。
命の危険があります

ただ、余分に減るのは、初めの2~3kgだけなので、
初めの計画より多く食べるとそれ以上体重は減らなくなります。
体重の増減に一喜一憂しないで、計画を淡々と実行してください。

あと、結核やがんなどの病気でも、体重が減りますが、
「急に」というより「ゆっくりと」減っていくことが多いと思います。
それまで体重の変動が少なかった人が、生活環境が変わるなど
思い当たる原因がないのに体重が減ってきたときには、



  【図をクリックすると体重方程式のページが開きます】

病院(内科)で受診してください。

以上、ダイエットや食事療法で予想される体重減少量より「大幅に速く」体重が減るときの原因を挙げました。その基礎になるのは、

という計画と予想ですから、
ダイエットに取り掛かる前に上のリンクや図をクリックして、
調べておくことをお勧めします。

コメント / トラックバック3件

  1. taijuuh より:

    秀明さん
    その症状なら、白血病以外の病気もいろいろ考えられます。
    始めに掛かるのは一般内科のほうがよいでしょう。
    速やかに受診してください。

  2. 秀明 より:

    二ヶ月で体重が20キロ痩せ息切れ、動機、目眩、頭痛、立ち眩み、腰痛、長く立てない息苦しい、胸が締め付けられる感覚、圧迫間がありとても不安、内科か血液内科どちらが良いか分からない、また白血病の疑いは有りますか。

  3. […] 食事を減らさなくても、病気で体重が減ることがあります。 これを知っているので体重を減らすこと自体に不安を持ち、 ダイエットの継続を邪魔することがあります。 […]


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