特定保健指導の教材は、現在の常識がかえって体重を増やす原因になっていることを納得させるように作らないと、メタボ脱却の成果が上がらない

特定保健指導(いわゆるメタボ健診の結果で行う生活指導)
グループ講習用教材として使っているパワーポイントスライド配布資料
を公開しておきます。
(特定保健指導の教材以外にも自由に使ってください。
 内容に疑問があれば、下のコメント欄からどうぞ)

現行の特定保健指導の教材に効果があるものが少ないから
生活習慣病・メタボリックシンドロームの患者さんが減らないのだ、
とダメ出しをした以上、本当に効果があるものを出すべきだと思ったからです。

公開した教材には、保健指導の現場で以前から使っていたものに、

   ・・・

   空腹感を恐れる必要はない(スライド番号21~25など)ことを理解しておくと、

   ・ どの食事からカロリーを減らすか
     (減らしやすい食事でしっかり減らしておく。スライド番号27、28など)
   ・ 空腹を感じたときにどう対処するか(何もしないのが最善

   を正しく行うことができる

   ・・・

という内容を付け加えてあります。

教材の、次のような内容は、むしろ指導する側の保健師や管理栄養士の人たちに抵抗があると思います。

   ・・・

   ・ 運動
   ・ 暴飲暴食、間食をやめる
   ・ 禁酒
   ・ 朝食をしっかり食べる、
   ・ 夕食を早く食べる、
   ・ バランスの良い食事を摂る

   のような現在の常識は、実行しても効果がないどころか、
   逆に体重を増やす原因になる

   ・・・

しかし、指導者がこの内容に納得したうえで説明しなければ、
指導を受ける人たちの記憶にも残らず、
相も変わらず実行が難しいのに効果がない目標が掲げられることになります。

事態を変えるためには、まず指導者のほうが、

今までの方法では体重や検査結果は改善せず、結果的に無駄な努力になっていた

ことに気付き、自分自身が正しい知識を得るために、努力して欲しいと思います。

その糸口として、まず、
従来のメタボ対策で効果が出なかった原因を、
上の「運動」、「暴飲暴食…」などのリンク先で調べたあと、

   今までの常識が誤っていた背景

について知るといいと思います。

コメント / トラックバック3件

  1. […] また、近頃は、メタボ健診の後の保健指導(1・2・3)を 保健師(看護師+衛生知識の指導が仕事)も行うことになっています。 彼らは、患者さんでない一般の人たちにも知識の普及を進めていくのが仕事で、 先端の知識や深く掘り下げた知識よりも、 基本的・伝統的なところを押さえようという傾向があるので、 糖質制限食は聞いたことがあるけど、自分で指導するようになるまでにはかなり時間があると思っているようでした。 […]

  2. […] その複雑さと新奇さは、 特定保健指導(メタボ健診のあとの生活指導) […]

  3. […] 生活環境に合わせてカロリーを減らすことが考慮されていないの […]


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