ある説に合った例だけを出して、合わなかった例を隠せば、どんな説でも真実になる(一度良い評価を得た食品を患者さんに減らしてもらうのは難しい)

生活習慣病の患者さんに、
魚と大豆の摂り過ぎにも気を付けてください、
と言ったときにしばしば、
魚と大豆をしっかり摂るんですよね
と念を押してきます。

そして、魚と大豆製品は、肉や卵と同じだけカロリーがある(実際にあります)ことを伝えると、驚きます。

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医学の進歩は、それまで原因だと思われていたことがそうでないと分かったことの積み重ねで成っている(小さいことにとらわれていると治るものも治らない)

アルコールを多めに飲む人に限って「酒は止めないといけないんでしょう?」、
体重が重くて運動がつらそうな人に限って「まず運動ですよね?」、

と言います。前々回に、そう書いたように、
生活習慣病の患者さんが、治す方法として考えているのは、
「自分が一番つらいことをしないと病気は治らない」
という原理に基づいていると思えることがあります。

確かに、アルコールにもカロリーがあるので、アルコールを減らしたほうが、
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食事療法を効率的に行う質問票を作りたいが、患者さんの反論で余計に手間が掛かりそう (真実が早く常識にならないと日本の医療は破綻する)

慢性閉塞性肺疾患(COPD:タバコが主な原因で、肺が損なわれることによって呼吸困難になる病気)の患者さんの教育のために、質問票を活用してうまくいったという話があります。

一般の医師でも知っている話を元に想像すると(イギリスのある地域の話で詳細不明なので)、
「たんが切れやすくなるので、運動した方がよい」 であるとか、

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目的の重大さと手段の容易さ(脳卒中・心筋梗塞の予防に、つらいことは必要ないこと)を訴えないと、生活習慣病を治す機会が失われる

4月に年度が替わって健康診断を受けた、という人もいると思います。
昨年から会社などの健康診断(特定健康診断、いわゆるメタボ健診)の問診で、
「生活習慣を改善するつもりはあるか?」 という項目が加わっています。
はい、と答えた人のほうがやる気があるだろう、と考えた厚生労働省が、
特定保健指導(メタボ保健指導)を受けてもらう人を選ぶために作った項目なのでしょう。

この質問に、いいえ(生活習慣を改善するつもりはない)、と答えている人でも、

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医師が、食事療法を生活習慣病の重要な治療法として認めるためには、確実にカロリーを減らす必要がある (体重を計るだけで体重が減ることはない)

(1日に何度も)体重を計るだけ、というダイエット法に従って、

   ・ 「できるだけ」体を動かして、余分な間食などを摂らない、

ようにしていても、一定の期間後に体重がどれだけ減るかは分かりません。

それは、1日に何度体重を計っても、
測った体重と、カロリーの出入り(すなわち脂肪組織の増減)との関連が薄いことや、
運動後の間食など、かえって体重を増やすこともしてしまう(試行錯誤する)ことによります。

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体重を一定に保っているしくみとは、生物的な制御機構でなく、それまでに聞いた知識と社会的生活の制約 (正しい知識に改め、制約に従うと挫折がない)

毎年の健診結果を見ていると、体重に変化のある人は少ないです。
あたかも、その人に決まった体重があって、その体重から外れても元に戻ってくるようなしくみ(制御・調節機構)があるように見えます。

この現象を説明するものとして、10年くらい前に注目されたのが、
ネズミが太ってきた時に出る、レプチンというホルモンでした。

このホルモンは食欲を抑えるので、
ネズミを一定以上には太らせないように働く
と考えられたのです。

同じ哺乳類ですから、人間も同じしくみで体重を調節しているのではないか?
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ダイエットを始めても、期待していたほどに体重は減らない。体重を測るのが毎日だと変化が少なすぎて挫折の原因になるから、週に1度でよい。

食事や飲み物を摂ったあとは体重が増え、運動したあとは体重が減ります。
しかし、この体重変化はほとんどが水分によるもので、
摂取や消費をしたカロリーを体脂肪に換算した重量は、
その1/10程度にしかなりません。

しかも、体重とカロリーの比率は一定ではないので、
同じだけ体重が増減しても、カロリーの摂取量や消費量は異なります。

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摂取カロリーを減らしたあとの体重変化はグラフで予想できるので、さらに挫折が減らせる (カロリーの摂りすぎや減らしすぎにすぐ気が付くから)

ダイエットは、正しい知識を学習してから今の食事から「減らすカロリー」減らしやすい食事から減らすと挫折しにくい、ということを述べてきました。

さらに、そのあとの体重の変化、特に体重がだんだん減りにくくなってくることについて分かっているともっと安心です。

これについて今までは、「ホメオスタシス」(注:英語の用法)すなわち、

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医師の間でも、目標体重をどう決めるかにはいろいろな意見がある (このブログの方法では、生活習慣病が治る人を増やすために、体形を考えた体脂肪率を使う)

前回、食事療法で生活習慣病が確実に改善しない理由の1つは
目標体重として、BMIから計算した標準体重を使うことだと述べました。

BMI法による標準体重とは、この体重の人が最も死亡率が少なかったという研究を根拠にして作られたもので、

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医師にとっても現在の食事療法は、効果が不確実で費用が掛かる治療法なのであまり行われていない(このブログの方法なら生活習慣病はもっと治る)

ダイエットが糖尿病や高血圧など生活習慣病の治療として行われる場合、食事療法と呼ばれます。その代表は、「食品交換表(1975年=昭和40年初版)」による糖尿病の食事療法です。

ところが、生活習慣病の診療に携わる医師の間では十分に使われていません。

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