カロリーや栄養の吸収率は、食事の時間や同時に食べるものに関係なく、常にほぼ100%、という正しい知識があると、ダイエット・食事療法がとても簡単になる

カロリーや栄養の吸収率については、事実と異なった思い込みが行き渡っていて、
そのためにダイエット・食事療法が困難になったり、
始めから不可能になったりしています。

その間違った思い込みとは、

1.食事と食事の間隔が空くと、カロリーの吸収率が良くなる
  ⇒(だから)痩せるためには、食事を抜いてはならない

2.食事の時刻が遅いとカロリーの吸収率が良くなる
  ⇒でも、自分は仕事で夕食が遅くなるから、痩せるのは無理

3.自分は生まれつき栄養の吸収率が良い
  ⇒いくら食べても栄養の吸収が悪くて太らない人と違って、痩せるのは無理

4.食物繊維が多い食品と一緒に食べると、カロリーの吸収率が悪くなる
  ⇒野菜や海藻を多く摂ると痩せる

などです。
( くどいですが、1.~4.に書いてあることはすべて間違いです )

間違った思い込みを改めると、カロリー減少に集中できる

しかし、事実は、
どのような条件でも、人間がカロリーを吸収する割合は、ほぼ100%
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無理のないダイエットの方法を追求しすぎると、盛り上がりに欠けるので評価されにくい。(適度に難しいところがある方が達成感がある)

このブログの親サイト【体重方程式】のトップページを見に来てくれた人は、
すぐあとのカロリー計算のページを飛ばして、

2.無理をしない… 生活環境・リズムに合わせる

のページを見に行く人が多いことが分かりました。
(アクセスログというものを調べると分かります)

現在のダイエットの常識で真っ先に言われる

「規則正しい食事」

生活環境・リズムの影響で思い通りにいかない人が多いからでしょう。
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ダイエットの効果をうたった決まりは実行が簡単、という法則がある。この法則に反している決まりは誤りだから実行してはいけない。

 ダイエットに限らず、何かを実現しようとするときの決まりには、

1.これをすると好ましい効果がある→せよ[効果誘導型]、
  例:早起きすると3文の得がある→早起きせよ

というものと、

2.これをすると好ましくないがある→するな[弊害禁止型]、
  例:夜更かしすると体調が悪くなる→夜更かしするな

というものの2つがあります。

今回は、これら2つの決まりには、次の法則(決まりについての法則)がある
ことを述べます。その法則とは、

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正しい知識を得るためには、その前提として、交絡因子や数量的な錯誤で生じた誤った知識を改めねばならない。そうして知識が深くなると、恐怖や熱狂が遠のき、効果があることを容易に実行できるようになる

生活習慣病の患者さんに食事指導をしていると、
正しい知識を知ってもらうために、
それまで知っていた誤った知識を改めてもらわねばならない場面にしばしば出会います。

例えば、「朝食を減らしてもよい」という正しい知識は、
まず、「朝食を食べないと頭の働きが悪くなる」という誤った知識を改めてもらわないと頭の中に入らないのです。

誤った知識が、なぜ誤ったかという原因(誤りの類型)は、

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特定保健指導の教材は、現在の常識がかえって体重を増やす原因になっていることを納得させるように作らないと、メタボ脱却の成果が上がらない

特定保健指導(いわゆるメタボ健診の結果で行う生活指導)
グループ講習用教材として使っているパワーポイントスライド配布資料
を公開しておきます。
(特定保健指導の教材以外にも自由に使ってください。
 内容に疑問があれば、下のコメント欄からどうぞ)

現行の特定保健指導の教材に効果があるものが少ないから
生活習慣病・メタボリックシンドロームの患者さんが減らないのだ、
とダメ出しをした以上、本当に効果があるものを出すべきだと思ったからです。

公開した教材には、保健指導の現場で以前から使っていたものに、

   ・・・

   空腹感を恐れる必要はない(スライド番号21~25など)ことを理解しておくと、

   ・ どの食事からカロリーを減らすか
     (減らしやすい食事でしっかり減らしておく。スライド番号27、28など)
   ・ 空腹を感じたときにどう対処するか(何もしないのが最善

   を正しく行うことができる

   ・・・

という内容を付け加えてあります。

教材の、次のような内容は、むしろ指導する側の保健師や管理栄養士の人たちに抵抗があると思います。
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言葉という「記号」をうまく使えば、食欲やエネルギー消費を増やす薬の研究をしなくても、生活習慣病にかかる医療費を大幅に減らすことができる(言語も薬も、わずかな量で大きな作用をする記号だという点では同じ)

ホルモン、空腹感、言葉。
これらには共通して「記号 (symbol シンボル)」という言葉で表される働きがあります。
記号とは、

 わずかな大きさや量にもかかわらず、
 大きな働きをする
 物体や物質や情報

のことです。
そして、その記号が使われているものの形や性質(例えば体重)を大きく左右します。

いくつか例をあげましょう。
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空腹感・食欲は生存という目的のために存在する手段、という誤った見方を正せば、その扱いが楽になる。(因果論に基づいた、食欲は物質や脳の回路の働きでおこる、という考えが正しい)

空腹感を抑える薬がほしいという患者さんがいます。

食欲を抑制する薬がないわけではありませんが、副作用があったり、習慣性があったりで、積極的に使おうという医師は多くありません。

また、空腹感が起こりにくいようにするためのいろいろな方法は、かえって挫折の原因になるので、むしろ何もしないほうがよい、ということは別の記事で述べました。(青色の文字をクリックしてください)

ただ、その要望が出る背景には、空腹そのものによるつらさではなく、

  「空腹感を放置すると、脳が使うエネルギーが不足して、ひどくなると意識がなくなる」

といった、誤った話からくる恐怖があるはずです。

今回は、この誤った話が受け入れられる、さらなる背景、すなわち、

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保健指導を行う専門家の能力が劣っていることを指摘しても、自分の病気が良くなることはない。結果を出すためには、自分の頭を働かせることが必要。

今回は、専門家・玄人の能力をどう使うと自分の目的を実現できるか、
という話をします。

特定保健指導(メタボ健診のあとに行う生活指導)のカリキュラムを見直して、
このブログで蛋白質について書いてきたことを取り入れようとしたのですが、
指導を行う管理栄養士や保健師には必要な知識でも、指導される人に果たしてこれだけ高度な内容が必要か、と考えたことがきっかけです。

その内容とは、

などです。

で、結局、
保健指導を受ける人のなかで、意欲のある人が病気を治すきっかけをつかみやすいように、
できるだけ分かりやすい形で伝えることに決めました。
この結論になるまでに考えたことは、こうです。

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体重を体脂肪量と除脂肪体重に分けて考えると、体重変化の原因が分かる・その2(この違いが分からずに効果がないことをしている人が多い)

前回から、体重をいくつかの成分に分けて考えると、
その変化を正しく解釈でき、意のままにできるようになる、という話をしています。

検索エンジンやブログ・ランキングからこのブログに来てくれた人は、
前回の記事を読んでからのほうが理解しやすいと思います。

今回は、除脂肪体重を2つに分けたうちで、筋肉・骨や内臓の成分の重さが、
どのような条件で変化するかを見ていきます。
このうち、骨や内臓の重さはあまり変化がないので、筋肉の量が問題になります。

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体重を体脂肪量と除脂肪体重に分けて考えると、体重変化の原因が分かる・その1(この違いが分からずに効果がないことをしている人が多い)

体重の変化については、多くの誤解があります。

それは、体重が、運動や食事など行ったこととは関係がないように見える、
一見複雑な変化をするからです。
しかし、体重をいくつかの成分に分けて、
それぞれがどのように変化するかを知れば、
体重の変化を正しく解釈できるようになります。

(この記事は、「分けると分かる」の例となることを目指して書きました)

それによって、体重の変化を好ましい方向(減らす方向という人が多いでしょう)に向けることができます。

では、体重を大きく2つの成分、すなわち、

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