前回は、
脂肪の合成速度を増減させるしくみを研究しても、肥満を減らすのに役立たない、
それは、エネルギー保存の法則で考えると分かる、
という話をしました。
今回も、エネルギー保存の法則を使って、今まで曖昧だったことをくっきりさせ、
ダイエットの成功に役立つ話を2つします。
エネルギー保存の法則について考えるときには、
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ダイエット・食事療法が失敗するのは、
人間の体は蛋白質を糖質(ブドウ糖)に変える
ことを知らないのが最大の原因です。
これを知らないことから、
1.空腹感は、血液中のブドウ糖が少なくなっている信号なので、
放っておくと脳や体の働きが悪くなる
2.蛋白質は筋肉や血液など体を作っている栄養素だから、減らしてはいけない
という2つの誤りが生じ、
それがダイエットの実行を難しくし、効果をなくしているのです。
正しい知識は次のとおりです。
今回は、ダイエット・食事療法に掛ける費用と、それによって得る効果について考えます。
ダイエットにおける費用とは、それを実行したときどれだけつらく感じるかだと思ってください。効果は、言うまでもなく一定期間に減る体重です。
ダイエットの効果、すなわち体重の減り方は、減らしたカロリーに比例します。
しかし、費用、つまりカロリーを減らした時のつらさは、
高血圧・脂質異常症・糖尿病などの生活習慣病の患者さんに、
「病気を改善するために、まず何をしようと思いますか?」
という質問をします。
すると、ほとんどの場合には、
「できる範囲で運動」、「暴飲暴食、間食、アルコール、油っこい食品を減らす」、
という、誤った答えが返ってきます。
(患者さんの病状や生活環境を考えるとその答えが正しい場合もあるが、まれです)
誤った原因は次の2つです。
1.消費カロリーの大部分は基礎代謝で、じっとしていてもカロリーは
多く使われている
2.摂取カロリーの大部分はふだんの3度の食事で、カロリーが高くない食品から
摂っている
これらの原因には、
カロリーや栄養の吸収率については、事実と異なった思い込みが行き渡っていて、
そのためにダイエット・食事療法が困難になったり、
始めから不可能になったりしています。
その間違った思い込みとは、
1.食事と食事の間隔が空くと、カロリーの吸収率が良くなる
⇒(だから)痩せるためには、食事を抜いてはならない
2.食事の時刻が遅いとカロリーの吸収率が良くなる
⇒でも、自分は仕事で夕食が遅くなるから、痩せるのは無理
3.自分は生まれつき栄養の吸収率が良い
⇒いくら食べても栄養の吸収が悪くて太らない人と違って、痩せるのは無理
4.食物繊維が多い食品と一緒に食べると、カロリーの吸収率が悪くなる
⇒野菜や海藻を多く摂ると痩せる
などです。
( くどいですが、1.~4.に書いてあることはすべて間違いです )
しかし、事実は、
どのような条件でも、人間がカロリーを吸収する割合は、ほぼ100%
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ダイエットに限らず、何かを実現しようとするときの決まりには、
1.これをすると好ましい効果がある→せよ[効果誘導型]、
例:早起きすると3文の得がある→早起きせよ
というものと、
2.これをすると好ましくない害がある→するな[弊害禁止型]、
例:夜更かしすると体調が悪くなる→夜更かしするな
というものの2つがあります。
今回は、これら2つの決まりには、次の法則(決まりについての法則)がある
ことを述べます。その法則とは、
前回から、ダイエット・食事療法がうまくいかない最大の原因は、
よく知られている蛋白質についての知識の中に、誤りが含まれているからだ、
ということを説明しています。
検索エンジンやブログ・ランキングからこのブログに来てくれた人は、
前回の記事を読んでからのほうが理解しやすいと思います。
また、今回の説明も、ダイエットを確実、かつ簡単に行うために必要なので、
図を見ながら、面倒がらずにゆっくり読み進めてください。
今回は、蛋白質を減らし過ぎるとよくない、ということを確認していきます。
(これは蛋白質についてよく知られている知識の中では、
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