必要な段取りをしておくと、誘惑と戦わなくてよいから、楽に効果が出せる (不要な手間は挫折を増やす)

この前、皮膚科の医師と話す機会がありました。
彼は、塗り薬を処方するとき、チューブではなく、プラスチック容器で出すようにしているとのことでした。

チューブだといちいち押さなければならないので、十分な量が塗られない、したがってその分治りが悪くなる。
その点、容器ならば、一度ふたをはずせば、チューブを押さなくても、指に十分な薬が付いてくるので、そのようなことはないのだそうです。

この話から、教訓を2つ。

1つは、食事療法でも同じこと、つまり、(チューブを押すというような)わずかな手間でも、その分病気を治りにくくする、ということです。
毎日カロリー計算をする、のは別格としても、
毎日体重を測るだけでも、忘れると不快になり、
それによって食事療法に対して良くない感情ができます。
体重は1週間に1度測れば十分なので、
それ以上頻繁に測って、挫折のきっかけを作る必要はありません。

そのほかにも、カロリーを減らすことに直接結びつかない、
「よく噛んで食べる」や、
「○○の食品を食べないようにする」(他の食品を食べるので総カロリーは減らない
のようなことをすると、その分の効果はない(カロリーが減らないと体重は減らない)
ので、挫折の原因になります。

では、手間が掛からないことが全てよいかというと、
食べるときには手間が掛からないことによって、
(2つめの教訓です)今度は、食べ過ぎになるという困ったことが起こります。

袋菓子を一度開けると、あとは抵抗がないからいくらでも、
結局袋が空になるまで食べてしまう、
というのは、食べるために手間が掛からないからです。
これを防ぐために、近ごろは、1袋の中をさらに小さい単位で包装しているものを利用して、何度も包装を開けるという手間を掛けるとよいかもしれません。
(あまりお勧めはしません、なぜなら…)

ただ、その時は、いったん食べるのを止めても、しばらくして口寂しくなるとまた食べ始めるということを繰り返して、結局その日のうちになくなるのは同じという人もいるかもしれません。(自分で危ないと思う人は、わざわざ試す必要はありません。それでなくとも人生思い通りにはいかないのに、初めから分かっている失敗の種をまく必要はありません)

間食については、食べる曜日を決めて、その日に食べる分だけ買うようにすると、
1週間あたりに間食で摂るカロリーが1/7~2/7になり、
一生だめというのではないので、
あと2日たつと間食の日だ、というので待てるし、
これからも続けられる感じがするので、お勧めです。

以上、ダイエットには、不要な手間を掛けないで、
必要な手間・段取りはしっかり掛けるようにすると、
誘惑と戦う必要がないので、楽に効果を上げることができます。

コメント / トラックバック1件

  1. […] 挫折の原因になるので)、夕食を減らすだけにして、 空いたお腹を […]


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