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言葉という「記号」をうまく使えば、食欲やエネルギー消費を増やす薬の研究をしなくても、生活習慣病にかかる医療費を大幅に減らすことができる(言語も薬も、わずかな量で大きな作用をする記号だという点では同じ)

ホルモン、空腹感、言葉。
これらには共通して「記号 (symbol シンボル)」という言葉で表される働きがあります。
記号とは、

 わずかな大きさや量にもかかわらず、
 大きな働きをする
 物体や物質や情報

のことです。
そして、その記号が使われているものの形や性質(例えば体重)を大きく左右します。

いくつか例をあげましょう。
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空腹感・食欲は生存という目的のために存在する手段、という誤った見方を正せば、その扱いが楽になる。(因果論に基づいた、食欲は物質や脳の回路の働きでおこる、という考えが正しい)

空腹感を抑える薬がほしいという患者さんがいます。

食欲を抑制する薬がないわけではありませんが、副作用があったり、習慣性があったりで、積極的に使おうという医師は多くありません。

また、空腹感が起こりにくいようにするためのいろいろな方法は、かえって挫折の原因になるので、むしろ何もしないほうがよい、ということは別の記事で述べました。(青色の文字をクリックしてください)

ただ、その要望が出る背景には、空腹そのものによるつらさではなく、

  「空腹感を放置すると、脳が使うエネルギーが不足して、ひどくなると意識がなくなる」

といった、誤った話からくる恐怖があるはずです。

今回は、この誤った話が受け入れられる、さらなる背景、すなわち、

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