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蛋白質はブドウ糖の原料、蛋白質には炭水化物(糖質)と同じカロリーがある、という正しい知識があると、ダイエット・食事療法がとても簡単になる・その4

前回までの、蛋白質についての正しい知識・その1 [1]その2 [2]その3 [3]で、
ダイエット・食事療法がうまくいかない最大の原因は、
よく知られている蛋白質についての知識の中に、誤りが含まれているからだ、
ということを説明しています。
検索エンジンやブログ・ランキングから直接このページに来てくれた人は、
その1 [1]から順に読んだほうが理解しやすいと思います。

また、今回の説明も、ダイエットを確実、かつ簡単に行うために必要なので、
面倒がらずにゆっくり [4]読み進めてください。

今回は、蛋白質についての正しい知識のまとめとして、

  ダイエット・食事療法を行うとき、
  これだけは守らなくてはならない、そして、これだけを守ればよい、

という規則と、

  容易に実行できる応用例

をいくつか述べます。

これまで3回の記事で、
食事から摂った蛋白質を量的に検討して分かったことは、

 ・蛋白質が必要量を下回ると、
  筋肉や内臓の量を表す除脂肪体重が減るので行ってはならない

 ・蛋白質が必要量を上回ると、
  余った分がブドウ糖や脂肪になり、体脂肪として貯えられる

いうことでした。

そう聞くと、

  足りないのも摂り過ぎるのもよくないなら、
  ちょうどぴったり必要量摂らないといけないことになる、それは難しそうだ、

という人が出てくるかもしれません。

でも、大丈夫です。
上に書いた「余った分」というのが大事な点で、
蛋白質を必要量以上に摂っても、
(蛋白質のカロリーを含めた)総摂取カロリーが、消費カロリーより少なければ、
体重は減っていきます

さらに、これまでの記事の中で、

 ・人間は蛋白質からブドウ糖が作れるので、
  炭水化物(糖質)をまったく摂らなくても問題ない

という知識も重要です。
これに対して、

  炭水化物をまったく摂らないとすると、栄養のバランスが崩れるが、
  それでいいのだろうか? 

と心配する人もいると思います。

「栄養のバランス」という中には、いくつか別の内容が含まれますが、
この場合に崩れるのはPFCバランスといわれるものです。

PFCバランスとは、

  蛋白質Protein、脂肪Fat、炭水化物Carbohydrateから摂るカロリーの割合を
  15:25:60などの決まった割合にする

というものですが、炭水化物が0だと、この割合が守れないことは明らかです。

これについては、過去3回(その1 [1]その2 [2]その3 [3])で説明したことだけでなく、

  「糖質制限食」を実行している人や、
  元々穀物(炭水化物)が獲れないモンゴル・イヌイットの人たちが
  (糖新生というしくみがあるから、低血糖で倒れたりせず)元気に暮らしている

のを見ることによって、
このPFCバランスという考え方自体に意味がないことが分かります。

(他の根拠として「減量は摂取カロリー次第」という言葉でネット検索すると出てくる、
 PFCバランスを変えても減量効果は同じだった、
 という2009年2月に発表された研究結果もありますが、
 「モンゴル・イヌイットの話」に比べると説得力は劣るでしょう)

また、糖新生で、体の筋肉などの体蛋白からブドウ糖が作られ、
低血糖が起こることはないので、

 ・どの食事を減らしても(抜いても)よい

ことも、覚えておくと、ダイエットを容易に行うために役立ちます。
(食事の間隔をあけたり、抜いたりしても、
 カロリーの吸収率が上がることはないし、体重はちゃんと減ります:その根拠 [5]

ここまでの、文頭に「」がついた4つのことをまとめたうえで、
ダイエット・食事療法で行わなければならないことを述べると、
次の2つだけになります。

  1. 目標体重になるために必要な「食事から減らすカロリー [6]」を減らす
  2. そのときに、蛋白質が必要量を下回ってはいけない

ここまで条件が絞られると、選択の幅が広がり、
その人の生活環境・リズムや食べ物の好みに合わせる [7]ことが簡単になります。

具体的な例を挙げると、

夕食だけで必要な蛋白質が摂れている(人が多い)ので、

 ・昼食では、今まで摂ってきた定食型の食事を、
  盛りそばなど、炭水化物だけの(カロリーの少ない)食事に変えてよい、

また、炭水化物より蛋白質が好きだという人は、

 ・減らしたカロリーの範囲内で
  (とかく蛋白質は、品数が増えて総量が多くなりがち [8]なので要注意)
  コンビニなどで買ったハンバーグ、フライドチキン、ちくわ、納豆だけの食事にしてもよい、

一方、昼食を同僚と一緒に食べることが多く、減らしにくい人は、
(定食パターンで必要量の蛋白質が摂れているので)

 ・夕食を、御飯とカロリーが少ない野菜・海藻だけにしてもよい、

また、蛋白質が好きな人は、

 ・減らしたカロリーの範囲内で
  (とかく蛋白質は、品数が増えて総量が多くなりがち [8]なので要注意)
  アルコールと蛋白質のつまみだけにしてもよい、

などが考えられ、

  自分の環境や好みに合わせて、最も容易な方法でカロリーを減らせばよい [7]
  (減らさなければならない [9]

ことになります。

今回を含めた4回の記事で述べた、蛋白質についての正しい知識によって、

  今までの常識に従った方法では体重が減らなかった原因が分かり、
  これから挫折せずに続けられる、容易なカロリーの減らし方

を見つけることが可能になります。
その1 [1]からゆっくり読んで、しっかり理解する [4]ことをお勧めします。