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「カロリーを減らしても体重が減らない」原因・その1は、カロリーが低いと思われているが実は普通、の食品を摂ること (「体によい」成分が含まれていても、カロリーが低くない食品は多い)

「カロリーを減らしても体重が減らない」というキーワードで検索して、
このブログに来てくれる人がいます。
なぜ体重が減らないのか、その原因をまず3つ挙げます。

(検索のキーワードは、アクセスログというもので調べると分かりますが、メールアドレスなどの個人情報は分かりませんので心配ご無用です)。

1.肉や卵を減らして、魚や大豆を摂るようにした

という場合。

そう言われる生活習慣病の患者さんは多いです。
しかし、これは最も原因が明らかで、
肉・卵と、魚・大豆製品のカロリーは、大まかにいうと同じだからです。

論より証拠です。下の図をクリックして、同じ体積当たりの食品のカロリー(エネルギー)を見てください。

図では、同じ種類の食品が縦に、同じカロリーの食品が横に並んでいます。

水分が多い かれい(白身魚)、木綿豆腐、鶏・ささみなどは、カロリーが低めで、
脂(固体)や油(液体)が多い まぐろ・とろ、油揚げ、牛・霜降りはカロリーが高め、

ではあります。が、
低めと思ったものでも(あるいは、低めと思うから)多く食べると、
カロリーの高いものをふつうに食べたときと変わらなくなります。

たとえ、「体に良い成分・栄養素」が含まれていてもカロリーとは別の話ですから、
魚や大豆製品を多く摂っても、それで体重を減らすことはできません。

魚や大豆製品があまり好きでなく、おいしいものが食べられないと思っている人は、
「減らしやすい食事(その [1] [2] [3] [4])」を減らしてみてください。
減らさない食事(減らしにくい食事は減らさなくてもよい)で肉や卵をふつうに食べても、1日の総カロリーが減っているので、体重・体脂肪が減り、コレステロールも下がることがあります。
(「減らしやすい食事」で減らした、と油断して、減らさない食事で多く食べると、当然ですがカロリーは減りません。この失敗が多いので、くどいですが書いておきます)

2.いも類や豆類、玄米などの穀物を多く摂るようにした

という場合。

魚・大豆製品と同じで、カロリーに大きな変化はありません(上の図を見てください)。
食物繊維やビタミンがあってもカロリーとは別の話、というのは魚・大豆製品のときと同じです。

3.野菜や海藻などカロリーの低い食品を多く摂るようにした

という場合。

これについては、私自身が生活習慣病の患者さんに勧めていたこともありましたが、効果はありませんでした。

野菜や海藻を多く摂っても、それによって炭水化物や蛋白質を多く含む食品(上の図を見て分かるとおり、カロリーが多くはなくても、ふつうにある)が減らなければ、1食で摂るカロリーは変わりません。
(厳密に言うと、野菜や海藻のカロリーが増えますが、元々カロリーが低い食品なので、患者さんたちの体重が増えることもありませんでした。悪化はしなかったので許してもらいましょう)

本にも書きましたが、(「メタボ氏のための体重方程式 [5]」p.124)
野菜や海藻の量が増えても、早食いの人は満腹感が出る前に食べ切ることができるので、炭水化物や蛋白質を多く含む食品が減らないようです。

また、魚や大豆製品のように「体に良い」食品 (くどいですが、カロリーは同じです)は、お腹がいっぱいになっても、がんばって食べてしまうのかもしれません。

以上3つのように、
摂った食品や食事のカロリーが低いはずと思っていて、実際には今までと変わらない、
という場合は、事態は単純で、理解は簡単です。

実行計画も、ふだんの食事や食品の量を減らして、確実にカロリーが減るようにする [6]だけです。

次回 [7]は、もう少し込み入った、設定するカロリーの問題などについて述べます。