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お腹が空いたとき、または、空かないようにするためには、どうすればよいか? その2。(いろいろやり方はあるが、こだわり過ぎると反って挫折の原因になる)

前回 [1]は、お腹が空いても、体蛋白からブドウ糖を作れるから、
(意識がなくなるほど)重篤な低血糖は起こらない
だから、何もしなくて大丈夫、という話をしました。

ただ、まれに、糖尿病の薬を使っていなくても、食事を減らして数時間たつと、
動悸がして冷や汗が出て手が震える、という低血糖の症状が出る人がいます。

(測ったことはありませんが、血糖値が下がっている可能性はあると思います)
放っておいても倒れたという話は聞いたことがないので、大丈夫だと思うのですが、
不快なので、アメか砂糖入りの飲料を摂るとよいと思います。
食事を減らし続けるうちに体が慣れてきて、症状が起こらなくなるようなので、
それまでしばらくの間、アメや飲料の用意をしておくと安心だと思います。

そういった不快な症状が起こらない人は、
別に何もしなくても医学的には問題がありません。
しかし、「食事を減らすことがつらいと思うこと」が挫折の原因になるので、
積極的に、空腹感をなくす手段を講じたほうがよいでしょう。

昼間なら、仕事をしたり、軽い運動をしたりすると、
空腹感が去っていくことが多いと思います。
仕事や運動でアドレナリンが出るので血糖値が上がるから、という話もありますが、
理由はともあれ、実際にやってみると空腹感はすぐに消えてしまいます。

仕事が一段落した時分なら、砂糖のコーヒーや紅茶を飲むという方法もあります。
砂糖スプーン1杯5gは20kcal、クリームを入れても計40kcalですから、
カップラーメン400kcalやケーキ300kcalと比べて1ケタ少ないカロリーで済みます。

コーヒーには砂糖を入れません、という患者さんがいるのですが、
そんな恰好だけのことを言われても [2]…、です。
しっかりカロリーを減らさないと結果は出ません。
ちょっと小腹が空いて、というときに、コーヒーに入れる砂糖のカロリーは少ない、
という正しい知識があると、摂るカロリーを大幅に減らすことができるのです。

さて、通常の空腹感は、何もしないでいても、30分以上続くことはありません。
それ以上続くときは、何かストレスがあると考えるべきです。
食事を摂ると、脳の中で快感物質が出て、
「ごはんを食べると気持ちが良くなる」のですが、
その快感物質で脳がストレスを紛らわせようとしているのです。

このストレスの原因として、ときどきあるのが、ダイエットや食事療法自体です。

糖尿病になるとかえって甘いものが食べたくなる、
それは糖尿病の自覚症状の1つである、といわれていたのも、医師から、
「糖尿病だから食べないで運動しなさい、
 それを1年365 日、これから数十年の間続けなさい」
と言われていたストレスによる部分もあるかもしれません。

(ただし、甘いものが欲しくなる原因として、
血糖値が高いときには細胞内にブドウ糖が摂り込みにくくなるので、
細胞が足りない糖分を欲しているからかもしれません。
また、脳の細胞もブドウ糖が足りなくなっているので、
機能が衰え行動に抑制が効きにくくなっている可能性もあります)

ダイエットも、正しい知識がないと、
自分が期待しているほどの効果がないことがストレスになって、
無性においしいものが食べたくなることもあると思います。
(カロリーをどれくらい減らすと体重がどれくらい減るかという
正しい知識は大切です。「体重方程式」のサイト [3]書籍 [4]をどうぞ)

それ以外の(たとえば人間関係による)ストレスについては専門ではありませんが、
ダイエットと同じで、ストレスの原因になっていることについて「よく知る」ことが、
ストレスを軽くするために役立つだろうと思います。

このように、お腹が空いたときに、正しい対処の仕方ができるのは、夕方までです。
夜中になると、人間の判断力は落ちてくる [5]ので、
食べ物を求めてコンビニに走るようなことになるかもしれません。
ですから、夕食を減らさないでも済むように、
朝食や昼食を減らしておく
べきなのです。
昼間なら、お腹が空いても、仕事など、することがありますし、
行動を抑制することも簡単だからです。

総カロリーさえ減らせば、それが夕食からでなくてもよい
夕食を減らす必要はない [6])ことは、
このブログで何度となく書いてきましたので、また読んでください。

あと、朝食や昼食をいつも一緒に摂る人がいて、思うように減らせない
人間は社会的動物 [7]ですから)という人は、
夕食のカロリーを減らしたうえで、
野菜や海藻を摂って、満腹感を得るとともに、空腹感が来にくいようにする、
という方法はあります。
ただし、野菜や海藻を余分に摂っても、カロリーが減るわけではないので、
炭水化物や蛋白質を必要な分だけ減らしておくことが前提です。

また、野菜や海藻を摂るのが無理、または、面倒という人は
面倒なことを続けると挫折の原因になる [8]ので)、夕食を減らすだけにして、
空いたお腹を抱えて眠れないという経験を、1晩だけしたほうがいいです。

次の日は、前の夜寝ていないので、お腹が空いてもすぐに眠れますし、
さらにその次の日には、人間には適応力・学習力があるので、
あまりお腹も空かなくなります。

たかが空腹感です。鶏を割くのに牛刀は要りません。 [9]
つまらないことでジタバタしていると、それが挫折の原因になってしまいます [10]