カロリーを減らして体重が減ったあとどうなるか、を理解するのは簡単です。
たった1つ、
体重が減ると消費カロリーが減る
ことが分かればよいのです。
これも、
軽い車は燃費が良い
つまり、同じ距離を走るのにガソリン(エネルギー・カロリー)が少ししか要らないことによって感覚的に分かると思います。
別な例としては、生活習慣病の食事療法で患者さんが摂るエネルギーを決めるとき、
目標にする体重1kg当たり25~30kcal(60kgなら1500~1800kcal)にする、
ということがあります。
これは、体重が軽い人のほうが少なく(重い人のほうがカロリーを多く)消費することが分かっているからです。
ですから、食事から摂るカロリーを減らして、体重が減ると、
消費カロリーも減っています。
また、
消費カロリーと摂取カロリーの差によって、体重の減り方が決まります。
消費カロリー - 摂取カロリー = 体重変化
すなわち、
差が大きい時(初め体重が重かったころ)には体重が多く減るし、
差が少なくなると(途中体重が減ってきたころ)あまり減らなくなるし、
差がなくなると(十分に時間がたったころ)体重は減らなくなる、
ということです。
ですから、
体重が減って消費カロリーが少なくなって、減らした摂取カロリーと同じになると、
それ以上は体重が減らなくなるのです。
(ちょっと一休み。
ここまでの話が分かりにくかった、という人は、
初めからもう一度ゆっくり読み直してください [1]。
これから長い間、どのような食べ方をするかを決めるためですから、
ゆっくり読んで理解してください)
で、(あともう少しです)
体重が減ったあと、減った消費カロリーと減らした摂取カロリーが同じになって、
体重に変化がなくなっている時のことを考えてください。
ここで、摂取カロリーを減らす前に戻すとどうなるでしょう?
元に戻すということは、その時摂っているカロリーより多くのカロリーを摂ることになり、
それは、その(体重が減った)時の消費カロリーより多くなります。
ですから、体重はゆっくり増え始めることになります。
そして、最終的には元の体重に戻ってしまいます。
もうお分かりでしょう。
減らした体重を維持するには、摂取カロリーも減らしたままにする
ことが必要なのです。
このことから、途中で挫折する危険を減らすために、今回の結論が導き出されます。
すなわち、
カロリーを減らすときには、1人1人の生活環境や食品の好みに合わせる
ということです。
幸い、前回 [2]説明したように、(自然の法則を正しく捉えると)それは可能ですし、
弊害も起こりません。