前々回 [1](4月28日分 )で、
2番目に挫折しやすい食事として挙げたのは、
2.疲れてきた時間帯の食事を減らす (判断力が低下して、間食をしてしまう)
でした。
結論を先に言うと、疲れてきた時間帯の食事、つまり、
・ 夕食を減らさない方がよい
ということです。
え?
という声が聞こえてきそうですが、「夕食を減らそう」の間違いではありません。
むしろ、私にとっては、長い間なぜ、夕食を減らそうと主張する人たちがいるのか分かりませんでした。
私が育った時代には、昼間は交感神経が働くので活動に適した時間帯、夜は副交感神経が働いて、消化吸収能力が高まるから、食事に適した時間帯であるといわれていたからです。
2年前、ブログの表題にした、体重はカロリー(以外の影響は受けないこと)を主題にした本を書いた時点でも
「夕食を減らそう さん」たちの考えの筋道を理解しないまま、
自分の考えを書き記しただけにとどまりました。
(相手の主張を理解しないまま自分の言いたいことを言っても、説得力のある記述にはならなかったかもしれません)
その後さらに、患者さんたちだけなく、出版業界など医療界ではない人たちと話をする機会を持つようになって、「夕食を減らそう さん」たちが何を考えの元(無意識に正しいと信じている原理)にしているのか、何につまづいてその主張をするに至ったのかが分かってきました。
というよりも、私が分かったことは、
彼らがその主張をするとき根拠として必ず述べる「夜はじっとしているし、かなりの時間寝ているので、カロリーを使っていないから」
ということを、私が聞いていなかった(聞く耳を持っていなかった)ということでした。
私にとっては、
「人間は恒温動物だから、じっとしていても睡眠中でも体温の維持や心臓・脳の活動に多くのカロリーを使う(基礎代謝といい、1日の消費カロリー全体の7~8割を占めます)」
ということがあまりに当然でした。
ですから「夕食を減らそう」という、私にとっては訳が分からないことを言う彼らが述べる根拠など、とても聞く耳を持たぬ状態だった、のです。
何か、(私個人にとってだけでも)たいそうな発見を期待していた人には申し訳ありませんでしたが、私が分かったことは、これだけです。
ただ、言いたいことは別にあって、
「自分が信じてきたことからかけ離れた主張に、人間は耳をふさぎがちである」
ということです。
そして、一度ふさがれた耳に、正しいことを伝えるのは難しいということです。
立場を逆にして、
「夕食を減らそう」という人にとって、「減らすべきでない」というのはトンデモな主張に聞こえる、
ということが、(今は聞こえる)私には分かるようになりました。
とはいうものの、このブログを訪れてくれた人たちのうちできるだけ多くの人が、このトンデモ主張に耳をふさがないでいてくれることを願っています。
本日の結論です。
夕食を減らすと、夜、判断力が鈍ってきた時間帯にお腹が空いたとき、(コンビニに走ってでも)間食して挫折することがある。
反対に、昼間は判断力が健全で誘惑に負けにくいし、仕事や家事など、することがあるから、
- カロリーを減らすときは、朝食・昼食から減らすべきである
もちろん、昼間活動するエネルギーは、筋肉や体脂肪に貯えていたエネルギーでまかなわれる(4月19日分 [2])
ということも根拠になっています。