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食事療法の費用対効果は、細分化された費用と効果の連鎖として調べると、実行に値するかどうかが分かる

費用をかけたからと言って、それに比例して効果が出るわけではありません。
このことは、効果逓減(または、収穫逓減)の法則としてよく知られています。
例としては、

  肥料の投入を増やしていくと、初めのうちは作物の収穫量が増えていくが、
  そのうち、肥料を増やしても、それほど収穫は増えなくなり、
  いずれ、肥料をどれだけ増やしても収穫は一定以上増えなくなる、

といったことが挙げられます。
一方、 続きを読む…»

摂取カロリー量は、生活習慣病を治す効果が最大になるよう、十分に減らさなければならない。十分に減らしても、正しい知識があれば、実行時のつらさや弊害を減らすことができる

前回の記事で、生活習慣病を治すためには、
カロリーを減らす方向に生活習慣を変えなければいけないのに、
今まで良しとされて、勧められてきた習慣は、
むしろカロリーを増やす原因であったことを述べました。

今回は、カロリーを減らすときに、減らす量をどのようにして決めるかを検討します。

効果の大きさには3段階ある

まず、生活習慣病を治すだけでなく、どのような手段にでも当てはまる量の決め方として、
次の3段階のものを考えます。

1.効果が出始める最小量

2.これ以上は効果が出ない最大量

3.1.と2.の中間の量

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「食べ過ぎ病」は、高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病の原因と対策をよく表している言葉なので、「生活習慣病」に代えて使うとよい

かつて、成人病と呼ばれていた、高血圧・脂質異常症(高脂血症)・糖尿病が、
「生活習慣病」に名前を変えたのは、有意義なことでした。

  成人になると誰もが掛かる病気で仕方がない

のではなく、

  原因は生活習慣で、対策は生活習慣を変えること

を示す名前だったからです。

ところが、生活習慣をどう変えるかという具体的な対策に誤りが多かったために、
名前が変わってからも生活習慣病は、増え続けました。

名前は良いが、方法が間違っていたのでむしろ生活習慣病が増えてしまった

それは、

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言葉という「記号」をうまく使えば、食欲やエネルギー消費を増やす薬の研究をしなくても、生活習慣病にかかる医療費を大幅に減らすことができる(言語も薬も、わずかな量で大きな作用をする記号だという点では同じ)

ホルモン、空腹感、言葉。
これらには共通して「記号 (symbol シンボル)」という言葉で表される働きがあります。
記号とは、

 わずかな大きさや量にもかかわらず、
 大きな働きをする
 物体や物質や情報

のことです。
そして、その記号が使われているものの形や性質(例えば体重)を大きく左右します。

いくつか例をあげましょう。
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ダイエット・食事療法を行うなら、寿命に影響するので、結果を出さなければならない。(そのために、カロリーを多く摂っている食品に注目し、楽な方法を追及する)

高血圧、脂質異常症(高脂血症)、糖尿病など、生活習慣病の患者さんに、
体重を減らしましょう、と勧めるのは医師の仕事のひとつです。

「ウーン、やっぱりそう来るよな」という顔をしている患者さんには、
その患者さんが辛そうなことはしなくてもよいということ、たとえば、

ビールは止めなくてもいいです」であるとか、
運動はしなくてもいいです」と言うことにしています。

今度は、「そんな話は聞いたことがない」と不審がる患者さんが多いので、

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